こだわり三信社員が贈る
KYOMI SINSIN取材レポート

一足一足の靴を
より大事に履いていきたいと思った。

営業部の平松と申します。私は革靴が趣味で、海外へ旅行した際もつい買い求めたりするのですが、実は日本にも、世界に誇る革靴メーカーがあるのです。今回はその1つ、『SCOTCH GRAIN』というブランドを持つ『ヒロカワ製靴』さんをご紹介したいと思います。

社長の廣川雅一さん。革のことなら数日は話し続けられるというほどの、皮革の専門家。本日はよろしくお願いします。

工場の1階フロアで次の工程を待つ大量の靴底。これは、革とラバーを組みわせた、ヒロカワ製靴さんオリジナルのハイブリッドソール。試着して数メートル歩いただけで、レザーソールにはない柔軟さと歩き疲れしにくい ことが分かった。
革は海外から直接買いストック。ソールの裁断加工も自社で行うとのこと。ちなみにこうした加工所を持っているメーカーは、他にはないそうだ。仲介業者を通さず、全てを自社内で行おうとするところに、品質管理への並々ならぬこだわりが窺える。

自らの目と手で革の品質を確かめるため、
フランスやドイツに出向く廣川社長のこだわりは、
「現場にこそ答えがある」という
弊社の仕事姿勢に通じるものを感じた。

まずは、アッパー(足の甲を覆う部分)に用いる革を細かく等級分け。肌のきめや血管の跡などが一頭一頭異なり、それがデザインに影響するため、豊富な知識と緻密な注意力が必要となる。社長はこの革の目利きに長年携わり、現在は次男の方が受け継いでいるそうだ。それだけ重要な仕事であることが分かる。

革の仕上げには、表面上を重ねていない“ナチュラルな”仕上げの革を使用していて、ここにもこだわりが窺える。きめの粗さや血管跡が生きていた証としては残るが、メンテナンスの際にクリーム成分が浸透しやすい革を選んでいるとのこと。長く愛用することを前提とした靴づくりは、素材の吟味から始まっているのだ。

ハイレベルで同品質のものを製造するために、社長は機械の品質にもこだわっていた。ちなみに、その1つについて尋ねてみると、イタリア製の最新鋭機でウン千万以上するとのこと。ヒロカワ製靴さんは、そんな最新鋭機を駆使しながらも、昔ながらの手の込んだ製法にこだわる。リブとよばれる突起をソールに縫い付け、その突起にアッパーを縫い付ける「グッドイヤーウェルト製法」だ。リブの高さ分、ソールにクッション材を入れるため、履き心地、歩き心地はソフトで快適。

いつまでも「歩きやすい靴をつくる」という 、
仕事に対する情熱を、どの工程でも
強く感じとることができた。

こうして生まれた『SCOTCH GRAIN』の数々。わずかな曇りもない輝きは、このままずっと眺めていても飽きることがない。

最後に、取材の様子をまとめた動画をお楽しみください。
廣川社長、そしてヒロカワ製靴の皆さん、
ありがとうございました!